五月が終わりかけている

刀ステの一挙配信を観ていたら、1週間が終わってしまった。

今週全く絵を描いていない。良くない。

 

せっかくなので、春先に描いたとうらぶのファンアートの話をします。
あおえ君です。

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岡山の後楽園に行ったときに見た椿がきれいだったので描きました。

もうすぐ夏が来るというのに、季節感のない話ですね。

 

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椿はとても好きな花なのですが、首からぼとりと落ちるので、縁起が悪いとされ、特に武士には好まれないそうで。

それはそれとして、私は不穏な作品を好むので、「美しい男と花、刀と首」というのはモチーフとして悪くないように思えます。
桜や椿なんかの散り際を、人の生にみたてる昔の人の感性がとても好き。

 

ちなみにあおえ君は、「右目に過去に斬った霊が宿っていて…」という設定があって、右目が赤い。
その設定と赤い椿を絡めれば、良い感じになるのでは~と思って描いてみました。

 

今回もリアルに寄せたかったので、厚塗りで描いています。

ペンは何を使ったのか早くも忘れた。和筆系のペンだったか。

3か月くらい経つと、当時のことほぼ忘れてしまうの、本当にまずい。

 

以下工程です。

①ラフ兼したがきf:id:kuchibe:20200530172557j:plain

ざっくりとこんな感じにするというのを決めます。
配色重視の場合、最初から色を付けることが多いです。

右目(画面左)側に、過去の暗い物語を暗示させる椿を置き、その対比として、反対側から木漏れ日が差す(未来)という構図にしてみました。

髪の下に隠れている赤い瞳が、血の赤を思わせる大輪の花となって咲き乱れているイメージ。

 

②顔の修正f:id:kuchibe:20200530172600j:plain

レイヤーを足して、塗り重ねていきます。

顔と胴体の中心線がズレていたのを修正しました。
片目隠れキャラは顔のバランスが崩れやすいので、見えないけど髪の下の目を描いて、頭のボリュームの調整をしています。

人ならざるものなので、目つきや表情も近寄りがたい雰囲気を意識しました。

 

③椿を描きこむf:id:kuchibe:20200530172603j:plain

植物を描くのは結構好きなので、撮ってきた写真を参考に描きます。

絵は、「ここに花が咲いていて欲しいな」と思ったところに花を咲かせることができるので楽しいですね。私がこの世界の神。

 

視線誘導や画面上のリズムなんかを考えて配置しています。(うまくいっているかは分からないけど)

バストアップ絵は単調になりやすいので、小物でアクセントをつけてあげるといい感じになるように思います。

 椿の赤を拾って髪や衣装の金具に反射させ、花とキャラを馴染ませています。

 

一方、背景の木々はあまり描き込むとごちゃつくので、「手入れされた庭かどこかで、日中である」という場面の説明のみにしました。

ところで庭って、人が愛でるための人工的な自然なわけですが、本来武器として作られ、今は愛でるために飾られている刀と一緒に描いていると、人が何かを愛するって、ずいぶんこちらの都合ばかりで身勝手な行為だなって感じたり。

私は絵のことが好きだけど、絵は私をどう思っているんだろうか。

話が脱線してきた。

 

④逆光にするf:id:kuchibe:20200530172606j:plain

逆光だな!と思ったので逆光にしました。最初は右横から光が差しているイメージだったのですが、後ろにしました。

暗い過去をきちんと見つめているけれども、後ろからは光が差している。柔らかな微笑みをたたえているけれど、ほの暗い。そんなイメージです。

乗算レイヤーで椿の暗さに合わせて顔周辺を暗くしました。暗くしたのに合わせて、顔のディティールをさらに詰めています。

 

その後、細部を修正して色の補正をして、完成。

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今回も話が長くなってしまった。

ブログの更新は土日中心になりそうです。平日は絵を描いたり、ゲームや読書がしたい。

あまりちゃんとやろうとすると私の場合は長続きしないので、のんびりやります。

 

 

目元がんばったので、大きくトリミングしたやつも載せておきます。

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では。